2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500963
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
中村 士 帝京平成大学, 現代ライフ学部, 教授 (80107474)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 科学史 / 天文学史 / 天文儀器 / 国際研究者交流 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
平成24年度は本研究期間の最終年度であり、残された各所の調査を実施すると共に、3年間のまとめという意識で研究を行なった。 1.調査研究:(1) 2012年6月、パリ天文台にて、江戸時代の日本天文学に大きな影響を与えた天文学者ラランデの調査を実施。(2) 2012年12月、米国議会図書館で、伊能忠敬の「地図大図」約10点と、関連和書を調査。米国スミソニアン国立歴史博物館で、同館所蔵の米国製のオクタント・セキスタント10数点を閲覧・調査。 2.研究発表:(1) 2012年8月、韓国のイエチョンで、韓国科学文化協会主催の「第1回朝鮮王朝の科学・文化に関する国際会議」に招待され、招待講演「18-19世紀の日本の星図と朝鮮からの影響」を行なった。(2) 2012年8月、北京の第28回国際天文学連合総会で、「日本に現存する1860年代以前の八分儀と六分儀」について発表。(3)2013年2月、国立科学博物館主催の黎明期日本天文学史研究会で、招待講演「オクタント・セキスタントの日本史200年」を行なった。 3.残された今後の課題:(1) 江戸時代初期に日本にもたらされた望遠鏡の一部は、中国南岸部で製作された可能性が高いことは、文献史料や僅かに残存する初期望遠鏡から知られている。国際天文学連合総会への出席を機会に、中国研究者と共同研究を実施する予定だったが、先方の都合と、史料調査及び閲覧に関する中国の制度上の問題があり、実現しなかった。今後の課題としたい。(2) 寛政期に輸入された高度な天文観測装置「天文象限儀」の輸入経緯は大きな謎だった。在日オランダ人研究者の協力のもとに、出島の「オランダ商館長日記」と同館勘定帳の原本マイクロフィルムを調べた結果、若干の新たな情報が得られた。今後、関連史料を求めてさらに追及したい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)