2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域のハザード特性を踏まえた情報の構築・発信による防災力強化支援策の検討
Project/Area Number |
22500985
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
林 紀代美 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (70345643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 賢人 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (30345649)
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Keywords | 防災 / 地域 / 津波 / 防災教育 / 地理学 / 地域防災力 |
Research Abstract |
本年度の年度途中に採択され,実際に予算執行や研究を開始できたのが11月下旬であったため,現地調査等を次年度以降に組み込むこととし,まず研究課題の追求のうち「津波防災に関する基礎的情報の収集とそれを基にした現地調査対象地域の選定のための情報整理」を本年度の作業内容と定めた。 学生バイトの支援を得つつ,ネット上での上記情報の掲載状況を確認し(…一般市民でもアクセスすれば情報に接することが容易か否か),当該情報の収集・整理(…情報の質や量と一般市民からみた分かりやすさなどに考慮)を進めた。あわせて,関係地域の地図情報(新旧地形図・住宅地図など)の収集を進め,現地調査に備えた。 その結果,全国の沿岸県・市町村に関して,津波防災に関わる情報(津波への備えを伝えるサイト・記事等,地域防災計画,浸水予測図・ハザードマップなど)の有無とその量・内容などを整理できた。その情報を参照し,また,本科研での研究活動以前より準備を進めてきた各地の津波対策(一般住民への情報周知の様子)の観察結果とも照らし合わせて,来年度以降の先進的な活動を行うている事例地域に関する研究の際の対象地域の検討・選定を進めている(予定では,岩手県志津川町,高知県土佐清水市など)。また,防災活動や意識の実態調査や地域の防災対策・活動の進捗状況の確認,地域に根差した防災活動・教育の方向性・教材の検討にむけて,研究の事例地域とする石川県珠洲市・能登町について,上述の情報収集・確認を進めるほか,関係機関等との活動連携の確認,住民へのアンケート調査や関係者への聞き取り調査などを進める上での質問項目の設定などの検討を進めた。地域環境の類型化方法を検討し,全国の津波災害の危険性が考えられる沿岸域について,地域環境に基づいた類型化を進め,結果の地図化などを行う作業については現在着手中で,来年度以降の活動の早い段階で活動にめどをつける予定である。
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