2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規クルクミン誘導体を用いた新しいがん薬物療法の開発
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22501041
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
柴田 浩行 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50260071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩渕 好治 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20211766)
上原 芳彦 東北大学, 大学院・医学研究科, 助教 (30223499)
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Keywords | がん治療 / クルクミン / ミエローマ / 血管新生阻害 / 浸潤抑制 |
Research Abstract |
16種類のがん細胞パネルを用いた抗腫瘍活性評価によって86種類の新規誘導体のアッセイを終え、さらに活性が増強していたディアリルペンタノイド構造を持つ誘導体がマウスモデルの腹水がんを抑える等、抗腫瘍活性がinvivoでも増強している事を見いだした(BMC Pharmacology,2011,Kudo C,et al.)。新規誘導体GO-YO30はIKKbetaのキナーゼ活性に対する直接阻害活性を有し、強力なNF-kB阻害剤となりうることを示した(Cancer Science, 2011, SatoA et al.)。また、ミエローマ細胞に対してGO-YO78, GO-YO30は強い抗腫瘍活性を示し、その標的分子はNF-kB,IRF-4,c-Myc,IL-6など多岐にわたることを示した。これらの化合物はミエローマの新たな治療薬としても期待できる(Anticancer Research, 2011, Kudo C, et al)。GO-YO78はヒト血管内皮細胞HUVECに対して血管新生阻害活性を有し、その活性はSunitinibと同等以上であった。現在、カエルのオタマジャクシを用いたinvivoの系でも血管新生を抑制した。また、転移抑制活性についてもgelatinzymogramなどで示されており、同じくinvivoの系で検証中である。胃がんモデルマウスを用いたinvivoの抗腫瘍活性についても検証中である。さらに放射線性腸炎に対する防護効果を示唆するデータが得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2011年、クルクミンアナログに関する論文発表を4編、総説1編、学会発表2回を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
血管新生阻害活性、抗炎症作用などについて検討を進める。
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