2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22501043
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
金森 昌彦 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 教授 (20204547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 剛敏 富山大学, 大学病院, 助教 (20377302)
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Keywords | 骨肉腫 / 培養細胞 / マウス肉腫 / ヒト肉腫 / 免疫染色 / 分化誘導 |
Research Abstract |
平成22年度の研究はマウス肉腫とヒト肉腫細胞株を用いてZFH/ATBF1発現解析を行った。またヒト肉腫の材料の手術時収集および保存に努めた(組織の保存収集は4年間にわたり行う予定である)。【マウス高・低肺転移能RCT肉腫、Dunn骨肉腫およびヒト肉腫細胞株のZFH/ATBF1発現解析】 当教室で分離樹立した転移能の異なるマウスRCT肉腫高・低肺転移株、Dunn骨肉腫株および骨肉腫3細胞株(MG63、HOS、SaOS2)を対象とした。細胞培養は10%FBS添加RPMI1640培地で継代培養を行った。ウエスタンブロットによる解析ではZFH/ATBF1蛋白の発現を各腫瘍について電気泳動により検討したところ、マウスRCT肉腫、Dunn骨肉腫株では発現を見なかったが、骨肉腫細胞株MG63では強い発現を認めており、化学発光により可視化することができた。また免疫組織化学による解析を行うために、ヒト肉腫組織標本用いた。液体窒素にて凍結保存されたものを解凍して標本作製を行い、ZFH/ATBF1蛋白発現の局在を免疫染色にて確認したところ7例中3例において中等度陽性と判断される結果を得た。現時点ではZFH/ATBF1陽性になる骨肉腫が存在することは判ったが、その意義については次年度以降の継続課題としたい。 【肉腫細胞の病理学的悪性度診断と保存システムについて】 肉腫細胞の維持管理を行った。組織は液体窒素により新鮮凍結の状態で保存し、本研究を遂行するために肉腫原発巣5例、転移巣2例を収集した。これは平成22年度から4年間として、この研究が終了するまで継続する予定である。
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