2012 Fiscal Year Annual Research Report
Srcを標的分子とした小細胞肺癌の治療を開発するための実験的研究
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22501044
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
井岸 正 鳥取大学, 医学部, 准教授 (80273895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 慎吾 独立行政法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, 研究員 (10392341)
橋本 潔 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (50379640)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 小細胞肺癌 / 分子標的治療 / Src |
Research Abstract |
小細胞肺癌でインスリン様増殖因子I(IGF-I)レセプターの存在が示唆されている。小細胞肺癌細胞株H209細胞において、IGF-Iの存在下ではアムルビシンに対する感受性が低下するのが確認された。H69細胞において通常の10%ウシ胎児血清を含む培養条件下では、IGF-Iはアムルビシンに対する感受性に影響を与えなかった。しかし、1%ウシ胎児血清下の培養条件では、IGF-Iの添加によりアムルビシンに対する感受性低下が観察された。H209ならびに低ウシ胎児血清培養下H69細胞で、IGF-I誘導性のアムルビシン抵抗性に対するSrc阻害剤であるダサチニブの影響を検討したが、明らかな影響は認めなかった。 H209ならびにH69細胞において、肝細胞増殖因子(HGF)のレセプターであるc-metの発現を確認後、それぞれの細胞においてHGFによるアムルビシン感受性の影響を検討したが、明らかな影響は認めなかった。さらに、H69細胞において、HGF存在下・非存在下で2種類のc-met阻害剤(PHA66572、SU11274)のアムルビシン感受性への影響を評価したが、明確な効果は認めなかった。 さらに、有力なautocrine growth factor候補であるneuromedin Bのアムルビシン感受性への影響をH69細胞で検討したが、明確な効果を認めなかった。 総合すると、小細胞肺癌においてstem cell factor/c-kitやIGF-I/IGF-Iレセプターなどの複数のautocrine growth loopがアムルビシン抵抗性に関与する可能性はある。ただし、どのautocrine growth factorがアムルビシン抵抗性に関与するかは、さらなる検討を要する。また、IGF-Iによるアムルビシン抵抗性をSrc阻害剤であるダサチニブで解除できる根拠は得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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