2011 Fiscal Year Annual Research Report
トランスポーターと小胞輸送による共役的抗がん剤排出機構の解析
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22501047
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
古川 龍彦 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40219100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 龍二 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 薬剤師 (50398278)
金蔵 拓郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70177509)
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Keywords | Rab蛋白質 / 小胞輸送 / ATP7A / ATP7B / 抗癌剤耐性 |
Research Abstract |
ATP7A高発現細胞における抗癌剤の薬剤排出機構に小胞輸送系が関わっていることを見いだし、小胞輸送を制御するRab蛋白に注目して研究を進めてきた。CHO/ATP7A細胞でDoxの蛍光の一部はマウスGFP-Rab2とGFP-Rab9の局在が一部重複する。dominant negative型のマウスRab9(Rab9DN)を一過性に導入すると細胞内小胞に貯留していたDoxの小胞への蓄積が減少し、また一部が核にも存在すること、Rab27aを強制発現させたCHO/ATP7A細胞では本来小胞に貯留するDoxの著しい低下すること、本年はRab27とATP7B変異体を中心に薬剤排出との関連について研究を行ってきた。 あらたにヒトRab27bをクローニングした。ATP7A発現細胞にRab27aを強制発現させた細胞株を作製したが、ATP7A発現細胞との間で蛍光顕微鏡ではいまのところ明らかな違いを見いだせていない。内因性のRab27aの発現量で十分である可能性が高く、Rab27aとRab27bのノックダウンについて検討するべく準備を行っている。CHO細胞との違いの原因は不明である。 ATP7Bについて6番目の金属結合部位の変異体を作製した。今後発現量の確認と耐性度の変化を調べたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Rab2とRab9の制御機構やその表現形質のアッセイ方法、また、Rab27ノックダウンの方法(Rab27aとRab27b両方をノックダウンする必要がある。)などの技術的問題が完全には解決されていないため。使用する細胞の検討、ノックダウンの方法の検討を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
Rab27aとRab27bのATP7A輸送機能への影響を中心に解析をノックダウンの系での解析を行っていく。また、ATP7Bについては発現用のプラスミドが揃っているので、順序を考えて発現細胞の単離を行いたい。
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