2012 Fiscal Year Annual Research Report
臨床検体を用いた統合的オミクス解析による骨転移関連遺伝子の網羅的探索と臨床応用
Project/Area Number |
22501057
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Research Institution | 独立行政法人国立がん研究センター |
Principal Investigator |
近藤 格 独立行政法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (30284061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川井 章 独立行政法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (90252965)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 転移性骨腫瘍 / 創薬標的 |
Research Abstract |
蛍光二次元電気泳動法によって同定された転移巣に特徴的なタンパク質について、培養細胞を用いた機能解析を行った。転移巣で発現が増加または減少していたタンパク質について、生理的に重要な役割を果たしていることは知られていたが骨転移に関連した研究は行われていなかったタンパク質を選択し、大腸癌、乳癌、肺癌などの複数の細胞株を用いて抑制実験を行い、増殖・浸潤との機能的な関係を確認した。これらのタンパク質について動物実験にて骨への転移の役割を調べるために、安定抑制系および過剰発現系の細胞を作製する実験に着手した。 PROTOMAP法の予備実験として、分子量分離はするものの分子量情報は用いないGeLC-MS/MS法による発現解析を行った。原発巣に比べ転移巣で発現が有意に変化しているタンパク質を多数同定した。一部は蛍光二次元電気泳動法と共通した結果だったが、同法で検出できなかった差異を多数同定した。同定された分子の中には、機能的に重要な役割を果たす酵素、膜タンパク質、リン酸化酵素が含まれており、抗体で確認もできたことから、PROTOMAP法が効果的なアプローチであることが確認できた。 miRNAについて、原発巣と転移巣の比較を肺癌を対象に行った。851種類のmiRNAをマイクロアレイを用いて観察し、有意な発現差をもつmiRNAを同定した。同定されたmiRNAの中には転移との関連がどの悪性腫瘍においても報告されていなかったものや、転移については調べられているものの骨転移については調べられていなかったものなどが含まれていた。 臨床検体を用いた解析により、骨転移に関連するタンパク質およびmiRNAとして重要と考えられる分子を多数同定した。次のステップに向けて、培養細胞による実験データをもとに動物実験による機能的な検証実験に着手でき、また、新しい手法の有用性を確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Proteomic-based identification of the APC-binding protein EB1 as a candidate of novel tissue biomarker and therapeutic target for colorectal cancer2012
Author(s)
Sugihara Y, Taniguchi H, Kushima R, Tsuda H, Kubota D, Ichikawa H, Sakamoto K, Nakamura Y, Tomonaga T, Fujita S, Kondo T
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Journal Title
J Proteomics
Volume: 75
Pages: 5342-55
DOI
Peer Reviewed
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