2010 Fiscal Year Annual Research Report
半乾燥草原における二酸化炭素フラックスの多地点移動観測
Project/Area Number |
22510017
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
中野 智子 中央大学, 経済学部, 准教授 (70295468)
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Keywords | 光合成速度 / 生態系呼吸速度 / 半乾燥地域 / 草原生態系 / 移動観測 / モンゴル |
Research Abstract |
大気中二酸化炭素(CO2)濃度の変動をより正確に予測するために、陸上生態系によるCO2の吸収(光合成)と放出(呼吸)を高い精度で把握することが求められている。そこで本研究では、広大な面積を持つにもかかわらずこれまでデータが不足していた半乾燥地の草原生態系に着目し、CO2フラックスの広域空間分布を多地点移動観測という方法で実測し、さらにその制御要因を定量的に評価することを目的として研究を行っている。 平成22年度は、植物成長期の最盛期におけるCO2フラックスの広域空間分布を把握することを目的として、8月に現地観測を実施した。ウランバートル市からバヤンオンジュル村(Bayan-Unjuul ; 47°03'N,105°57'E)の南方100km程度まではステップ草原と分類される植生帯であるが、場所による降水量の違いや地形の違いなどから、植生の疎密も場所によって異なっている。そこで、バヤンオンジュル村、村の北約50kmの地点、および村の南約50kmの地点の3地点を観測地として選定し、それぞれの場所で2日間ずつ、CO2フラックス、気象要素(気温・相対湿度・気圧・降水量・光合成有効放射)、土壌要素(地温、土壌水分量、土質)、植物バイオマスの測定を行った。選定した3地点は、生育している植物の量が明瞭に異なっており、草原生態系による光合成速度・生態系呼吸速度も地点によって有意に異なっているという結果が得られた。この観測結果をまとめ、「半乾燥草原におけるCO2フラックスの多点観測」というタイトルで学会発表を行った。
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Research Products
(2 results)