2010 Fiscal Year Annual Research Report
都市における予防型ヒグマ対策の可能性-札幌市西野の事例
Project/Area Number |
22510038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
亀田 正人 室蘭工業大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20169642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 博 室蘭工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70281871)
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Keywords | 環境政策 / 人間生活環境 / 防災 / 動物 / 野生動物 |
Research Abstract |
初年度の計画に従って、まずヒグマの出没状況を把握するため、出没現場の視察を行い、合わせて近隣住民への聞き取り調査を行った。当初計画では対象地域は西区西野地区を予定していたが、今年度ヒグマの出没はむしろ南区を中心に中央区、清田区、豊平区、手稲区と広範囲に及んだため、西野地区だけでなくそれらの現場をほぼ網羅する形で調査を行った。その結果ヒグマが札幌市外縁辺部に位置する住宅地のすぐ近くあるいはその内部を移動し、時には農作物や生ごみを食べている実態が把握できた。また住民への聞き取りから、行政の出没時住民対応の様子を住民の側から窺い知ることができた。 本研究は西野地区を対象地域とするものであるが、今年度行ったこれらの調査を踏まえた結果、札幌市内の他の出没地域からも有益な知見が得られるものと思われるため、今後はそれら地域を西野地区の対照地域としてとりあげ、研究内容をより豊かなものにしてくこととする。 今年度予定していた第1回のアンケートによる住民意識・行動調査は、上記の現地調査が予定外に時間を要したため、準備が十分に整わず、やむなく来年度に延期した。現地調査から得られた知見を反映した質問票により、住民の実態と意向を生きいきと把握し、行政の住民対応にも活かせる調査にする予定である。
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