2011 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア地域における資源循環モデルの再構築-廃車由来のプラスチックを事例に-
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22510039
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
劉 庭秀 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 准教授 (70323087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 道明 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教 (70312626)
戸敷 浩介 静岡県立大学, 環境科学研究所, 助教 (00542424)
貫 真英 城西大学, 経済学部, 助教 (20555106)
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Keywords | 東アジア / 資源循環 / 廃車 / リサイクル / プラスチック |
Research Abstract |
平成23年度は東日本大震災の影響で、研究科と講座内の研究設備が被災した上、本研究内容に関連する被災車両の発生状況や処理実態を早急に把握する必要が出たため、低所得国への研究調査を予定通りに実施することは難しかった。しかし、日本、韓国、中国における廃車由来の廃プラスチックの流通状況と資源相場の変動を詳細に分析し、解体現場におけるプラスチック回収および再資源化の基礎的な分析を行った。そして、日本国内の廃プラスチックの回収と再資源化プロセスの現地調査を行った。これらの調査分析結果によれば、中国政府は、自動車リサイクルを都市鉱山プロジェクトの中心として位置づけており、鉄・非鉄のリサイクルのみならず、プラスチック類の再資源化にも注目している。現状では、欧米諸国から廃家電類のプラスチックカバーを輸入している場合が多く、人による選別作業が行われてから単一素材としてリサイクルされている。一方、韓国は、自動車メーカーと廃プラスチックリサイクル業者とのコミュニケーションが取れており、回収された廃バンパー、内装材を中心に再資源化、再商品化を試みている。廃車由来の廃プラスチック類の再資源化は、政策的な支援があり、技術面、コスト面の問題が少ない。そのため、需要先の確保(新車部品の原料)と拡大(中国、アジア諸国)も容易であり、今後も活倥化していく可能性が高い。最後に、日本の場合、人件費、物流費などをはじめとする再資源化コストが高いため、これ以上の普及が難しい状況である。一部の解体業者は、場内に廃バンパーの再資源化プロセスを構築しており、アクリルやABS素材の部品のリサイクルを積極的に進めているケースもあるが、これ以上相場が高くなる必要があり、補助金政策を導入しない限り、国内の資源循環は厳しい状況である。結局、この現状が続く限り、廃プラチック類も日本からアジア諸国へ輸出されるころが予想される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の計画通りに研究調査を進めているが、昨年の東日本大震災の影響により、一部の調査地域縮小と研究内容の変更(被災車両が大量に発生している状況を考慮した被災地の調査研究、中国の都市鉱山プロジェクト動向など)を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
東日本大震災の影響によって、昨年は低所得国の事例分析が困難となったが、最新の動向からみて中国の都市鉱山事業における自動車リサイクルと廃プラスチックのリサイクルに関する研究を行うことが望ましいと判断した。今年は、日本の静脈産業(主に自動車リサイクル)が中国の都市鉱山事業にどのような関係であるのかについても分析考察する。
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Research Products
(7 results)