2012 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア地域における資源循環モデルの再構築-廃車由来のプラスチックを事例に-
Project/Area Number |
22510039
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
劉 庭秀 東北大学, 国際文化研究科, 准教授 (70323087)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸敷 浩介 静岡県立大学, 環境科学研究所, 助教 (00542424)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 東アジア / 資源循環 / 廃車 / プラスチック / リサイクル |
Research Abstract |
本年度は、まず、中国における都市鉱山プロジェクト(主に自動車リサイクル)の最新動向を分析した。中国は、国営企業を中心とする都市鉱山産業を進めようとしているが、廃車及び廃家電の集荷ができず、補助金に見合った成果が得られていない。日本は、中国のリサイクルマーケットに注目し、先進的なリサイクル技術を提供して中国市場に目指しているが、正確な実態を把握した上、中長期的な対応が必要である。 一方、廃車由来の廃プラスチックは、日中韓の技術レベル、人件費、インフラの格差、政策方針と目的の相違等々、資源循環に関する政策、技術、経済状況が異なる。また、中国も、すでに人件費が高くなっており、手作業中心のリサイクルは難しい状況となった。そして、日本では大型機械による破砕、選別、資源化(エネルギー回収を含む)を進めてきたが、最近、廃バンパーを中心に自動車メーカーと解体業者の連携も見え始めた。つまり、解体業者が一定量の廃バンパーを回収、破砕、選別、洗浄、乾燥し、自動車メーカーに納入するシステムである。これらの行動は、リサイクル率向上だけではなく、シュレッダーダストの削減にも貢献できると考える。 今後、自動車の軽量化、電子化が進む中、プラスチックの使用量が増えることが予想され、環境配慮型自動車生産のためには、如何に廃車から大量の廃プラスチックを回収して製造工程に戻せるかが鍵となる。既存の廃プラスチックリサイクルは、安い人件費、破砕・選別、エネルギー回収などに依存しており、これ以上の資源化効率向上には限界がある。例えば、韓国の低コスト塗装剥離技術、不純物除去(合法的な外国人労働者利用)、日本の高度な破砕・選別・再資源化技術を組み合わせることも可能であろう。このように国内業者の連携のみならず、国際資源循環も視野に入れた再資源化システムを構築した上、資源化効率、経済性を高めることが必要である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(9 results)