2010 Fiscal Year Annual Research Report
DNA修復因子の新機能ーXPDを含む新規複合体のゲノム損傷応答における役割
Project/Area Number |
22510061
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関 峰秋 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (40304167)
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Keywords | 修復 / 損傷 / 応答 |
Research Abstract |
XPD遺伝子は3種類の異なる遺伝病の責任遺伝子である。XPD遺伝子の変異がどの遺伝病を発症するかは変異によるが、その分子機構は不明の部分が多い。申請者を一員とする研究グループにより生体内において、XPDがTFIIHとは異なる新規の複合体を形成していることが明らかにされた。この新規複合体はXPD、MMS19、MIP18、CIAO1、ANT2よりなる。この中でMMS19においては、その出芽酵母オルソログに関する研究報告が知られている。酵母mms19遺伝子欠損株は紫外線およびアルキル化剤に対し感受性を示すことが知られている。そこで、今回ヒトMMS19の機能解析を行った。MMS19遺伝子をshRNAによりノックダウンしたHeLa細胞はクロスリンク薬剤であるMMCに強い感受性を示すことを見いだした。これはMMS19がクロスリンク修復に関与することを強く示唆する。また同細胞はガンマ線、アルキル化剤にも感受性を示すことを見いだした。これらはMMS19が組換え修復機構に関与している可能性を示唆する。次にMMS19と既知のクロスリンク修復、及び組換え修復関連遺伝子とのインタラクションについて調べた。その結果、MMS19はFanc Jとインタラクションすることが明らかになった。Fanc Jは遺伝病ファンコニー貧血の原因遺伝子の1つであり、その欠損はクロスリンク薬剤への高感受性やガンマ線への感受性を引き起こすことが知られている。現在、MMS19とFanc Jの相互作用について更に詳細に解析している。
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Research Products
(4 results)