2012 Fiscal Year Annual Research Report
DNA修復因子の新機能ーXPDを含む新規複合体のゲノム損傷応答における役割
Project/Area Number |
22510061
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関 峰秋 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (40304167)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | DNA修復 / DNA損傷 / DNA損傷応答 / 鉄硫黄クラスター |
Research Abstract |
XPD遺伝子は3種類の異なる遺伝病の責任遺伝子である。XPD遺伝子の変異がどの遺伝病を発症するかは変異によるが、その分子機構は不明の部分が多い。当研究室の他の研究者により、生体内において、XPDが新規の複合体を形成していることが明らかにされた。この新規複合体はXPD、 MMS19、 MIP18、 CIAO1、ANT2よりなる。この中でMMS19は、その出芽酵母オルソログに関する研究報告が知られている。酵母mms19遺伝子変異株は紫外線およびアルキル化剤に対し感受性を示すことが知られている。そこで、ヒトMMS19の機能解析を行った。解析の結果、MMS19遺伝子をノックダウンしたHeLa細胞は、各種DNA障害性薬剤に対し感受性を示し、特にクロスリンク薬剤に対し高い感受性を示すことが明らかになった。さらに、MMS19がXPDを含む多くの鉄硫黄タンパク質と結合すること、これら鉄硫黄タンパク質がMMS19ノックダウン細胞において不安定化することを見いだした。これらのことから、MMS19が鉄硫黄クラスターの生合成、もしくはターゲットタンパク質への付加経路に機能するとの仮説を立て、解析を進めた。MMS19ノックダウン細胞における鉄硫黄クラスター合成能を検証したところ、MMS19ノックダウン細胞では、野生型HeLa細胞と比較して、顕著な鉄硫黄アセンブリー活性の低下が観察された。最終的にMMS19がCIAO1、IOP1、MIP18等と強固な複合体を形成し、鉄硫黄クラスターの細胞質内でのターゲットタンパク質への付加反応(Cytosolic Iron-sulfur cluster Assembly pathway)において中心的な機能を担う複合体、CIA複合体の発見に至った。さらにこのMMS19 複合体に関し、詳細な解析をすすめ、各コンポーネントの機能、コンポーネント間の相互作用等を明らかした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)