2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22510066
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Research Institution | Nihon Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
安西 和紀 日本薬科大学, 薬学部, 教授 (70128643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 謙一郎 放射線医学総合研究所, 重粒子医科学センター, 主任研究員 (10297046)
高田 二郎 福岡大学, 薬学部, 教授 (90122704)
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Keywords | 放射線防御 / ビタミンE誘導体 / 骨髄死 |
Research Abstract |
γ-トコフェロールジメチルグリシンエステル(γ-TDMG)の各種類縁体について、マウスの30日生存率を指標にしてX線全身被ばくによる骨髄死に対する放射線防御効果を比較した。α-トコフェロールジメチルグリシンエステル、α-トコトリエノールジメチルグリシンエステル、γ-トコトリエノールジメチルグリシンエステルのいずれも、X線7.5Gy(90%以上のマウスが死亡する線量)を全身照射した直後に100mg/kgを腹腔内投与することにより、30日生存率が80%以上になり、強い防御効果が観察された。しかしながら、4種の中ではγ-TDMGが最も強い防御効果を示した(生存率95%以上)。この結果は、α体とγ体、およびトコフェロールとトコトリエノールという構造の違いは大きな影響を与えないことを示している。すなわち、ビタミンE一般のジメチルグリシン誘導体に大きな放射線防御効果があると言える。放射線治療で最近注目されている重粒子線において、全身照射によるマウスの骨髄死に対するγ-TDMGの効果を、マウスの30日生存率から評価した。その結果、X線の場合と同様に炭素重粒子線でも、マウスを全身照射した直後にγ-TDMG100mg/kgを腹腔内投与すると高い放射線防御効果が観察された。線量を変えて生存率を測定することにより線量減効率(DRF)を求めたところ、100mg/kgのγ-TDMGの投与におけるDRFは1.15となり、これはX線の場合に得られているものと同様な値であった。X線照射において、腹腔内投与の代わりにγ-TDMGを皮下投与しても強い防御効果が観察された。これは、将来の人への適用を考えた場合に有望な結果である。
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