2012 Fiscal Year Annual Research Report
生体機能物質自己組織化膜を用いた蓄電システムの開発
Project/Area Number |
22510080
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川口 俊一 北海道大学, 地球環境科学研究科(研究院), 准教授 (90448407)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 環境技術 / エネルギー効率化 / ナノ材料 / キャパシタ |
Research Abstract |
本研究では、自然エネルギーを有効に利用して高効率で蓄電する新しい素子を開発することを目的として、生体機能物質による自己組織化法や基板のナノ構造制御技術を駆使することにより、従来の技術では蓄電容量に限界のあったキャパシタを大容量かつ急速充電・放電が可能な新しいエネルギー貯蔵システムとして活用することを目指して研究を進めた結果、以下のような結果を得た。 1)炭素基板上への生体機能分子による単分子層の構築 本研究では、はじめに、炭素基板上のべーサル面に対する生体機能物質分子による自己組織化単分子膜の構築方法を開発した。酸化還元種を溶液中に含ませて電気化学反応を確認したところ、炭素基板上の電気化学反応が生体機能分子の単分子層によって完全に阻害されることを確認した。さらに、走査型トンネル顕微鏡を用いて、表面の原子像観察を実施したところ、メチル基を有するアルキルアミン分子が規則的に配列し、最密充填した構造になっていることを確認することができた。また、末端の官能基をメチル基のみならず、水酸基、カルボキシ基、アミノ基などに変えて測定したところ、表面の分子配列がそれぞれ独特な構造を有することを見出した。この基板を電気二重層型キャパシタとして用いたところ、これまでに報告の無い数百F/gの巨大な容量を持つことが分かった。 2)炭素基板上への酸化還元能を有する生体機能分子による単分子層の構築 末端がカルボキシ基を持つ機能性分子を炭素基板表面へ規則的に配列できたことから、その表面へアミドカプリング反応を用いて酸化還元能を有する官能基を導入することができる。そこで、酸化還元種にフェロセンやキノンを用いて、表面へ固定化したところ、2500Fg-1の巨大な容量を有するハイブリッドキャパシタを構築することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|