2012 Fiscal Year Annual Research Report
バイオフィルム形成阻害を目指したバクテリアのシグナル物質分解技術の開発
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22510081
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
池田 宰 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40151295)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | バイオフィルム / バクテリア / 細胞間情報伝達機構 / クォーラムセンシング / N-アシル-L-ホモセリンラクトン / 阻害剤 / AHL分解酵素 / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
環境面や医療面において多大な問題を引き起こしている微生物が形成する生物膜(バイオフィルム)除去は、現在、強力な薬剤の使用や物理的な洗浄に頼らざるを得ない。この従来の手法に代わる新技術として、本研究課題では、細胞間情報伝達機構(Quorum Sensing)を阻害することによるバイオフィルム形成制御の手法の開発を進め、本年度は下記のとおりの成果を収めた。 I.グラム陰性細菌のQuorum Sensingシグナル物質であるアシル化ホモセリンラクトン(AHL)の新規分解細菌を種々取得し、分解酵素のスクリーニングにも成功した。AHL分解細菌を共培養することにより、対象細菌のQuorum Sensingが抑制されること、また、取得したAHL分解酵素を組み込むことにより、対象細菌のバイオフィルム形成能が低減することに成功した。 II.グラム陰性細菌のQuorum Sensing制御物質として、新規な修飾シクロデキストリンの合成に成功した。得られた修飾シクロデキストリンによるAHLの分解が観測された。また、得られた修飾シクロデキストリンの培養液中への添加により、Quorum Sensing阻害能が観測され、さらに、緑膿菌などのバイオフィルム形成阻害能も確認された。 III.バイオフィルム形成実験手法について、マイクロタイタプレートを用いる静置培養法とフローセルを用いた培養法の比較を行い、両者が示す結果が場合によって異なることを明らかにした。得られた結果をもとに、その評価の指針を構築することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(28 results)