2012 Fiscal Year Annual Research Report
アマモ種子供給でリンクした海域内の種母アマモ群落保全によるアマモ群落の間接的保全
Project/Area Number |
22510093
|
Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
中野 陽一 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (10325152)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | アマモ場 / 種子移動 / 種母 / マイクロサテライト |
Research Abstract |
アマモ場は、水質洗浄効果や、魚介類の産卵場などの役割を担っているが、近年、水質汚泥や埋め立てなどの影響により、アマモ場が減少している。アマモの種を供給できるアマモ場を種母とし、そのアマモを資源管理することで、周辺海域内のアマモ場を間接的に保護する方法を検討している。本研究の目的は、広島県竹原沿岸、生野島、船島周辺を調査し、種母となるアマモ場の調査方法を確立することを目的とし、潮流調査、潜水調査、遺伝子調査を用いて種子移動経路の解明するための基礎的研究を行った。 現場海域の調査では、広島県竹原市沿岸域、生野島、船島周辺の浅場を主な調査地域とし、GPSを搭載した漂流ブイを用い潮流調査を行った。潜水調査により単位面積あたりのアマモの分布を調査した。現場調査と空中写真と地図データを用いてアマモ場の面積および種子保有量を概算した 漂流ブイによる潮流調査を行うとともに、島周辺に流出したアマモの分布結果から、生野島を中心とするアマモの流出経路を調査し、マイクロサテライト分析の調査結果と解析することにより、種子の移動を推定した。 これより、種子移動経路になり得る潮流の解明ができた。船島周辺に大規模な浅場があり、夏はアマモが繁茂しているが越夏出来ない単年生のアマモ場であることが、この3年間の現場調査で分かった。また、生殖株が現れないアマモ場なので周辺のアマモ場から種子の供給を受けて持続的に生息しているアマモ場であることが分かった。マイクロサテライト分析においても生野島のアマモ場と類似しており、生野島の湾内のアマモ場種母となって船島周辺の浅場のアマモ場を維持している可能性が示唆された。また、竹原市沿岸にも大規模なアマモ場が存在しているが、潮流解析およびマイクロサテライトの分析の結果から、船島浅場のアマモ場に影響を与えていないことが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|