2012 Fiscal Year Annual Research Report
低GWP冷媒を含む冷媒安定性の新規迅速計測方法の研究開発
Project/Area Number |
22510094
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Research Institution | 群馬県立群馬産業技術センター |
Principal Investigator |
鈴木 崇 群馬県立産業技術センター, その他部局等, 研究員 (40196837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田島 創 群馬県立産業技術センター, その他部局等, 研究員 (30469887)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 低GWP冷媒 / 2,3,3,3-テトラフルオロプロピレン / 安定性迅速計測 / 強制循環式計測技術 |
Research Abstract |
初年度の平成22年度には、冷媒等を強制循環させながら高分散型金属試料に接触させる接触評価技術を確立した。 平成23年度にはこの技術を展開し、既存冷媒であるHFC-134aと低GWP冷媒のHFO-1234yfの安定性について、分解初速度を計測することで、80分~120分内に安定性を比較することができるようになった。現在、冷媒安定性計測に広く用いられている米国冷凍空調学会(ASHRAE)法では、計測に約1週間要しているが、本研究開発では、計測時間を格段に短縮することが可能になった。これらの成果は、平成23年9月開催の冷凍空調学会年次大会(於:東京大学)および同年12月開催の第21回日本MRS学術シンポジウム(於:横浜情報文化センター)で公表した。 最終年度(平成24年度)は、分解速度だけでなく、分解生成物についても一歩踏み込んだ解析を実施した。HFO-1234yfの分解に関しては、反応系内SiO2(シリカ)が存在すると水蒸気発生が著しくなることが、気相の質量分析測定で明らかになった。これに関しては、金属存在下ではHFO-124yfからフッ化水素が引き抜かれ、これとSiO2が反応した可能性が示唆された。水蒸気発生量はNi>Al>Fe>Cuの順に多く、分解初速度の序列と同じだった。自動車用空調(カーエアコン)では、冷凍サイクル中に水蒸気が混入する可能性も考えられたことから、水蒸気存在下でのHFO-1234yfの分解特性を調べた。この結果、HFO-1234yfは水蒸気存在下で分解初速度が高まることが示唆された。 このように、平成24年度は、低GWP冷媒の分解特性に対する科学的な理解を深める成果が得られた。これらの成果は、査読論文(Trans.Mater. Res.Soc.Jpn.,37,479-482 (2012))及び冷凍空調学会年次大会(於:北海道工業大学)で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)