2012 Fiscal Year Annual Research Report
絶滅に瀕する淡水洞窟産小型無脊椎動物未記載種の記載とDNA解析、動態解析
Project/Area Number |
22510100
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
西 栄二郎 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (50280748)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 生物多様性 / 希少種 / 多毛類 / コムシ類 / 未記載種 / 環境の保全 / 環境技術 |
Research Abstract |
本研究は内陸の淡水系とその周辺環境に産する小型無脊椎動物の希少種を探索し、分類学的記載を行い、その生態や系統的位置を解明し、生息地の保護や保全に利用できる基礎データを広く公表し、環境保全や観光へ応用することを目標にしている。特に内陸の洞窟内の生物相を調査し、その中の希少種に着目し、水系の環境悪化による個体数減少や絶滅を防ぐ目的がある。顕微鏡下でしか認識できないような小型の無脊椎動物は、注目が集まらないためにその存在すら確認できていないのが現状である。その現状を打破し、観光地化で水質悪化が進む環境下で、その存在をもとに地域での生物保護や自然の保全につながることを想定している。 具体的には、秋芳洞内の洞窟において、水系内の生物相を調べ、そのリストを作成し、希少種を探索し、その成果を広く広報する作業である。今年度の成果として、日本自然科学写真協会展において「秋芳洞内で採集された真洞窟性のシコクヨコエビ」が入選・展覧されたことがあげられる。日頃、目にすることのない希少な生物が写真を通して日本各地で一般の目にとまる機会が作れたことは、洞窟内の生物相の普及に貢献できたと考えられる。これまで貝類や甲殻類については採集が完了し、半陸生の節足動物を探索しているところである。特に、コムシ類などは未記載種の可能性が高い種が採集されており、その記載も今後進めていく予定である。また、採集した試料はDNA解析を行い、その系統的位置を明らかにしていく予定である。すでに、貧毛類の1種については解析が行われており、未記載種と思われる多毛類についても同様に解析を行う予定である。観光地化された洞窟の環境悪化の啓蒙とあわせて、希少種の記載と生態的調査、そしてその生息環境の把握は早急に成されるべき基礎研究だと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)