2010 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界二酸化炭素を用いた高性能シロアリ防除剤の開発
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22510101
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
堤 主計 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 助教 (00300640)
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Keywords | 環境適応型ポリマー / ポリ乳酸 / 徐放剤 / 忌避剤 / 超臨界二酸化炭素 |
Research Abstract |
本シロアリ防除剤は、超臨界二酸化炭素を利用し高揮発性化合物を徐放性のある生分解性ポリマーへの取込みが可能な"徐放剤"の技術を活用した材料である。本研究では、これまでの徐放剤作製技術をもとに、シロアリに対して強力な忌避効果を有する精油を用いてポリ乳酸やその共重合体への含浸性を評価するとともに、ポリ乳酸共重合体の徐放性を活用したシロアリ防除剤を開発することを目的としている。 本実験では、精油を分解性ポリマーであるポリ乳酸共重合体に取込ませるために超臨界二酸化炭素を媒体として利用し、ポリマーに含浸させた防除剤を作製した。ポリ乳酸共重合体への含浸性を検討するため、共重合体組成比の他に、圧力、温度、時間について各パラメーターを変えて実験を行い、含浸性について評価した。 含浸実験の結果、共重合体の組成比は、何れの共重合体もL-LA含量が75%前後で含浸率が最大になることが分かった。圧力の影響において、全共重合体の含浸率は特定の圧力で最大値を示した。含浸実験において、温度の影響を調べたところ、加工温度の上昇に伴い含浸率は増加したが、ある共重合体では、融解が見られた。また、含浸率は加工時間を長くすることにより増加させることができたが、ある時間以上では、含浸率の増加はみられなかった。
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