2012 Fiscal Year Annual Research Report
無修飾ナノ粒子が示す特異な自己組織化現象の解明と制御
Project/Area Number |
22510103
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
辻 剛志 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教 (50284568)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / コロイド / レーザーアブレーション / 自己組織化 / 凝集 / リガンド |
Research Abstract |
昨年度までの研究により、気-液界面における金属ナノ粒子の自己組織化には、金属ナノ粒子の溶液中における安定性が関連していることが明らかになった。このことから、自己組織化の駆動力は、粒子が溶液から反発を受けることによって起きる凝集であると言える。そこで今年度は、凝集によってチューブ状の構造が形成される要因を探ることとした。方法としては、金ナノ粒子では自己組織化が起きず、銀ナノ粒子では自己組織化が起きることに基づき、金ナノ粒子、銀ナノ粒子を混合した場合、および金-銀合金ナノ粒子の場合の自己組織化について調べた。混合ナノ粒子の場合、銀ナノ粒子のチューブ構造と金ナノ粒子が分離して観察された。このような溶媒との親和性の際による相分離は興味深いが、期待していた干渉効果については観察されなかった。金-銀合金ナノ粒子の場合、金ナノ粒子と同様に自己組織化は観察されなかった。以上のことから、チューブ状構造の形成の要因に関しては明らかにすることが出来なかった。 一方、溶液中の金属ナノ粒子にレーザー光を照射して融合させ、球状サブミクロン粒子液中レーザー溶融法においても、原料ナノ粒子が凝集体を形成していることが必要であることが明らかになった。そこで今年度は、溶液中のコロイド状ナノ粒子の凝集状態の制御を試みた。方法としては、液中レーザーアブレーション法で作製した金ナノ粒子を用い、クエン酸水溶液中でレーザーアブレーションを行うことで、金ナノ粒子表面にクエン酸を吸着させ、その量によって凝集状態を制御することにした。予想どおり、球状サブミクロン粒子の生成の有無はクエン酸濃度に依存し、約0.01mM以下で球状サブミクロン粒子が生成した。一方、凝集過程を解析した結果、実際はレーザー光照射によってクエン酸が脱離することによって凝集が誘起されていることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)