2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ界面を制御した電極を用いたナノバブルの作製とナノバブルの界面構造の解明
Project/Area Number |
22510114
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
菊地 憲次 滋賀県立大学, 材料科学科, 教授 (10074080)
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Keywords | 電極ナノ表面 / 界面構造 / 酸素ナノバブル / 水素ナノバブル / オゾンナノバブル / 白金ナノ粒子 |
Research Abstract |
研究目的のナノ界面構造を制御した電極の作製を金と銀の基板上に白金ナノ粒子を配置すること達成した。この電極の特徴は次のようであることを明らかにした。 ・平滑白金電極、金基盤電極、銀基盤電極の順で水素ナノバブルの濃度が増加した。 ・電極表面での吸着水素原子の拡散速度が、ナノバブルの生成量に関係していることを明らかにした。 次にナノバブルの界面構造を明らかにするために必要なナノバブルの粒径制御の可能性を検討し次のことを明らかにした。 ・平均粒径が150nm、 100nm、 50nmと異なるナノバブルの水溶液を作製することに成功した。 ・電気分解で得られるナノバブルの粒径は,電極表面の気体の過飽和度で決まる。この過飽和度は電流密度で決まるため、電極表面のナノ粒子上の電流密度を大きくすることで、小さな粒径のナノバブルを得られることを初めて明らかにした。 酸素ナノバブルの平均密度は、約100nmで1.0となり、イオン強度とともに大きくなることを明らかにした。これは、ナノバブルの周りにイオンが集まっていてナノバブルとともに運動しているためであることを初めて明らかにした。 オゾンナノバブルの濃度は、イオン強度とともに減少し、水素や酸素ナノバブルの現象と逆であった。この理由は、現在検討中である。 このように、ナノバブルの発生機構と電極表面の関係を明らかにするとともに、ナノバブルの周りのイオンの層の厚さは10nm以上であることを初めて提案した。
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