2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ界面を制御した電極を用いたナノバブルの作製とナノバブルの界面構造の解明
Project/Area Number |
22510114
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
菊地 憲次 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (10074080)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 水素ナノバブル / 白金ナノ粒子 / ナノ界面構造 / ナノバブル界面 / 吸着水素原子 / 表面拡散 / 粒径制御 / 電流効率 |
Research Abstract |
(1)[ナノ界面構造を制御した電極の作製]:白金メッキ電極に30~50nmの酸化イリジウムナノ粒子を坦持させ、フロー法で電気分解を行ったところ、酸化イリジウムの粒径分布と酸素ナノバブルの粒径分布がほとんど一致した。しかし、バッチ法で電解したところ粒径の平均値は約150nmであり、酸化イリジウムナノ粒子を用いない場合と同じであった。一方、金メッキ電極に白金ナノ粒子を担持した電極で得られた水素ナノバブルの平均粒径は、電極上の白金ナノ粒子の平均直径の1~2倍であった。しかし、フロー法で得られた水素ナノバブルの直径は約150nmであった。このように酸素ナノバブルと水素ナノバブルの粒径に及ぼす電解条件の効果は全く逆であった。この違いはナノバブルの生成機構の違いに依ることを明らかにした。 (2) [ナノバブルの界面構造の解明]:安定で長寿命の酸素ナノバブルを用いて、ナノバブルの気液界面の水素イオン濃度および水酸化物イオン濃度とそれぞれのバルク濃度との関係を測定した。この結果、界面の水素イオン濃度は、バルク濃度と同じであった。また、界面の水酸化物イオン濃度は、バルク濃度の160倍であることが分かった。これから、気液界面近傍には、イオンが蓄積されることを初めて実験で明らかにした。 (3)[ナノバブル界面へのイオンの蓄積とナノバブルの平均重さ]ナノバブルの界面に蓄積している種々のイオンについても検討した。いずれのイオンも界面近傍に蓄積されることを示した。この蓄積現象の違いが、ナノバブルの安定性や平均重さに影響することを明らかにした。 (4)[ナノバブルの産業応用への展開]:水素や酸素ナノバブルの反応性は、溶存水素や溶存酸素より小さくなった。また、ナノバブルの粒径制御法を明らかにしてきたが,ナノバブルの産業応用の可能性を十分に明らかにすることはできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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