2010 Fiscal Year Annual Research Report
液晶コロイド複合体規則配列技術による刺激応答材料の創製
Project/Area Number |
22510121
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Research Institution | Toyota Central R&D Lab., Inc. |
Principal Investigator |
井川 泰爾 株式会社豊田中央研究所, 有機材料・バイオ研究部・有機材料研究室, 研究員 (20394786)
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Keywords | フォトニック結晶 / 光スイッチ / マイクロ・ナノデバイス / 構造・機能材料 / 光ピンセット / アゾベンゼン / 有機-無機ハイブリッド / 液晶 |
Research Abstract |
1. 研究の目的 アゾベンゼン誘導体を含有するポリマ(アゾポリマ)に特有の「光表面変形機能」に基づく「微粒子規則配列法」「光固定化法」並びに「液晶配向制御機能」を用いて、液晶コロイドの結晶構造を可逆的に変化させる刺激応答機能性材料を創製することを目的とする。液晶コロイドとして、(1)サーモトロピック液晶コロイド、(2)リオトロピック液晶コロイドの2種を用いた刺激応答材料を検討する。 2. 平成22年度の計画と進捗 (1) サーモトロピック液晶コロイド アゾポリマ微粒子又はシリカ粒子を液晶中に分散した液晶コロイドを用いて、「微粒子配列法」による液晶コロイドの配列検討を開始した。アゾポリマが液晶分子8CBに徐々に溶解する現象が観察された。そこで、ゾルゲル法に着目し、耐溶剤性と光応答性を兼ね備えたアゾ色素含有有機-無機ハイブリッド材料の合成に着手した。光応答性成分としてアゾ色素を有するエトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルエトキシシランの混合により、耐溶剤性(耐アルコール、耐アセトン)と光応答性を兼ね備えた光応答性ハイブリッドフィルムを作製できた。 (2) リオトロピック液晶コロイド アゾポリマ微粒子表面に分子モータのレールとなる機能を持つ生体分子系液晶(アクチンフィラメント、AF)を「光固定化」し、生体分子の分子モータ機能に基づき、複数の微粒子を作用点とした協調運動システムの創製を狙った。アゾポリマ微粒子に、AF結合性たんぱく質ゲルゾリンを光固定化した後、AFをゲルゾリンに結合させ、AF極性を制御して固定化した星型コロイドを作製できた。
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Research Products
(6 results)