2012 Fiscal Year Annual Research Report
高効率ハイスループット抗原特異的抗体産生細胞スクリーニングチップの研究開発
Project/Area Number |
22510128
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Research Institution | Toyama Industrial Technology Center, |
Principal Investigator |
小幡 勤 富山県工業技術センター, その他部局等, 研究員 (30416143)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | バイオ / MEMS / 細胞 |
Research Abstract |
ヒトの免疫機能を利用した抗体医薬を開発するために、特定のウィルスを特異的に攻撃する抗体を作り出す免疫細胞を選別する医療用チップデバイスの開発を行った。ヒトから採取した細胞の利用率を向上させるために、磁気を利用し一つのマイクロウェルに一つの細胞を強制的に導入する方法を考案した。平成24年度は、前年度までに開発したデバイスの改良をおこなった。それまで不透明であったチップを透明化することで幅広いアプリケーションにも対応できるようにした。問題となる素材からの自家蛍光も消光処理などを導入することで、支障の無いレベルまで低下させることができた。問題となっているめっきの密着性については、めっき前の薬品処理とめっき後のプラズマ処理により大幅に改善する結果を得た。またこれまでターゲットとしてきたリンパ球以外に、ガン細胞(KYSE220:ガン上皮癌細胞株)によるテストにおいても、ガン細胞の捕獲に成功し、血中循環腫瘍細胞(CTCs)の血液中からの分離も可能であることを確認した。 本研究の成果は、県内企業に技術移管をおこなった。基板の大型化を伴う技術移管の過程での問題については、試作と評価を繰り返すことで解決を図り、目的とするデバイスの量産に向けた開発も含めて対応をおこなった。 特にチップの透明化においては、本デバイスの試作に最適な材料がないことから試作工程を最適化することで対応した。大学医学部、県内バイオ企業においても評価をもらい、今後の課題等を明確にした。 磁気を用いた本研究によるデバイスは、免疫細胞だけでなく、ガン細胞など他の細胞の捕獲にも有効であることがわかった。今後、さまざまな微生物や細胞などへの対応を検討していくことで、幅広い応用が見込めると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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