2012 Fiscal Year Annual Research Report
順序・組合せ構造制約下における意思決定モデルの構築
Project/Area Number |
22510134
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
藤本 勝成 福島大学, 共生システム理工学類, 准教授 (50271888)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ネットワーク / 協力ゲーム / ハルサニ解 / 中心性尺度 / 周辺性尺度 / 対安定性 / 利得配分 |
Research Abstract |
多基準(多属性)の下での意思決定問題,または,協力ゲームの理論においては,評価基準,または,プレイヤー全体の集合N,および,その部分集合上での尺度(重視度, 利得) vを基本要素として議論している。通常のこれらのモデル(多基準意思決定, 協力ゲーム等) は,「すべてのNの部分集合Sが形成可能であり,この上で議論する」という,やや非現実的な仮定の上で成り立っている。本研究では,形成可能な部分集合Sが,属性・プレイヤー間の関連性が無向グラフによって導かれる状況に注目した。その上で,以下の3点について考察した。1)無向グラフによって生成されるポセット上での意思決定問題,または,協力ゲームの枠組みを提案した。2)無向グラフにおける各ノードを属性・基準・プレイヤーとした場合における,各ノード(ポジション)のもつ重要度,貢献度,利得を表現するための尺度を,中心性の観点と周辺性の観点から,それぞれ提案した。3)各ノードの重要度,貢献度,利得を最大化するように,ネットワークの形成・進展が進む場合における,安定したネットワーク(つまり,均衡するネットワーク)が,どのようなものであるかについて,動的・静的両面から考察した。その結果,ネットワークの維持・ネットワーク上の情報の管理・制御を重要視する場合においては,ネットワーク形成において起点となることが有利に働き,完全グラフネットワーク形成が進展されることがわかった。この場合,各ノードの価値が中心性尺度によって測られることが合理的であることが示唆された。また,一方で,インターネットのように接続さえしていれば,情報を同等に得られるような場合においては,ネットワークの端点に位置することが有利に働き,サイクルフリーなネットワークが形成・進展することがわかった。この場合,各ノードの価値が周辺性尺度によって測られることが合理的であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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