2012 Fiscal Year Annual Research Report
多目的バスケットオプションの動的ヘッジと分散型ポートフォリオマネジメントへの応用
Project/Area Number |
22510138
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山田 雄二 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (50344859)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ファイナンス / バスケットオプション / 動的ヘッジ / ポートフォリオ最適化 / 派生証券 / シミュレーション / リスク管理 / 加法モデル |
Research Abstract |
今年度は,最終年度として結果の発表・普及活動を積極的に行うとともに,当該研究テーマに関する理論的枠組みの整理・拡張を行い,以下の課題を実施した.①提案手法であるバスケットオプションの最適ヘッジ手法を計算機上で実装した上で,既存研究であるSuper-Hedging手法との比較・検討を行った.②昨年度実施した個別株式のリスクプレミアム推定問題について,既存研究であるFama-French 3 ファクターモデルとの関係を示した.③株式ペアのポートフォリオ最適化にモデル予測制御の考え方を適用し,有効性を検討した.④原資産がジャンプをもつ場合の多次元オプションに対して改良型高速ガウス変換を適用し,効率的にオプション価格を計算する手法を示した. ①については,個別オプションのポートフォリオ価値が満期時点におけるバスケットオプション価値を上回るように設計するSuper-Hedging手法との比較を行った.比較の結果,ヘッジ誤差の標準偏差やヘッジ精度を与える重相関係数に関して,提案手法の優位性が示された.②については,共和分性をもつ資産のポートフォリオ最適化手法にモデル予見制御の考え方を適用し,実データを用いたアウトオブサンプルシミュレーションにより,実際にパフォーマンスが向上することを示した.③については,昨年度提案したIdiosyncratic共変動と呼ぶ指標を用いた期待超過収益率の分析において,FF 3ファクターモデルにおけるファクターローディング(FL)を加えた分析を実施したところ,I-共変動とFF 3 ファクターモデルのFLが説明力で補完し合うことが観測された.④については,提案手法を従来手法として知られる高速フーリェ変換と比較したところ,原資産価格がジャンプ拡散過程で表現されるヨーロピアンオプションにおいて,高速フーリェ変換の結果を効率性の意味で上回るものとなった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)