2010 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル社会における戦略的航空ネットワークの設計と評価に関する数理的手法の研究
Project/Area Number |
22510162
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
佐々木 美裕 南山大学, 情報理工学部, 准教授 (20319297)
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Keywords | ネットワーク設計 / 施設配置 / ハブ・アンド・スポーク |
Research Abstract |
近年、アジア地域を中心として、旅客、貨物とも航空需要は増大する傾向にあり、航空業界の競争はますます激化しているが、先行研究では、1978年の米国航空規制緩和が行われたときの社会情勢を仮定しているアプローチが多い。本研究では、アジアやヨーロッパなどの地域における近年の急速な需要の拡大と競争の激化を鑑み、競合下における航空ネットワーク設計を目標とした。また、旅客のみでなく、今後さらに需要が伸びると予想される貨物の輸送にも着目した。はじめに、モデルの再検討を行い、旅客輸送と貨物輸送の場合の利用者の配分関数のパラメータ調整について調整を試みた。貨物を対象とする場合のモデルのパラメータ調整については、引き続き検討している。次に、他社との競合がある場合にはどのような戦略が効果的であるのかについて分析するために、提案するシュタッケルベルグ型の競合ハブ・アーク配置モデルを用いて計算実験を行った。その結果、先手と後手の戦略は、需要や地理的条件に大きく左右されることがわかった。さらに、常に先手有利ではないものの、多くの場合、先手は有利であることも確認できた。引き続き、計算実験で得られた結果の分析を行っている。
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