2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22510173
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
物部 博文 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (30345467)
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Keywords | 熱中症 / ヒートストレスアラーム / 水冷服 |
Research Abstract |
本研究の目的は,「消防活動の作業性能と安全性を第一とし,衣服内気候の制御をする様なヒートストレス緩和策を取り入れた消防員装具を開発するとともに,着用者の皮膚温および体温,心拍数等をモニタリングし,リスクを回避する様なヒートストレスアラームを開発することによって消火活動中の消防士への負荷の低減を確認すること」である. 本年度は、当研究室における実験環境の整備と行うとともに、(1)ヒートストレスアラームの開発に関する研究、(2)消防員装具着用時の熱収支モデルの検討と水冷服による実験に取り組んだ。すなわち、実験環境の整備としては、簡易人工気候室およびサーモビューアを研究室内に導入し、環境の温熱制御と可視化を可能にした。また、(1)に関して、皮膚温および心拍センサーから消火活動中の消防士の生態情報を収集し、無線LANにより指揮官および指揮所にデータを転送するシステムの試作モデルを作成し、被験者実験により実験室レヴェルでの生体情報のフィードバックに関するデータを収集した。また、(2)に関して、着衣実験データから高温環境下における消防士の体温上昇を予測することを試みるとともに、熱中症を予防するのに必要な熱量を予測した。次に重松製作所製の水冷服を活用して30℃・60%環境時における消防員装具着用時被験者の熱冷却の可能性について検討した。(1)および(2)に関しては、それぞれ研究論文を作成し、近日中に投稿する予定である。また、今後について(1)は実験室およびフィールド実験を継続し、(2)については今までの換気型消防服および頭部冷却システムも含めて再検証する。
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