2011 Fiscal Year Annual Research Report
優越・劣等双対構造を用いた内部統制型不正防止のための意思決定機構の構築
Project/Area Number |
22510179
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
宮城 隼夫 琉球大学, 工学部, 教授 (40112445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姜 東植 琉球大学, 工学部, 准教授 (00315459)
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Keywords | 不正の3要素 / 心理の裏と表 / 優越型意思決定 / 劣等型意思決定 / 双対構造 / 可到達行列 / 整合性 |
Research Abstract |
集団意思決定において、合意形成は重要な課題であり、いかに意思決定参加者の評価を集約するかについて多くの議論がなされてきた。その中で、基本となるのは各評価ベクトルの類似度に関するものであり、ベクトルの余弦による類似度評価がよく用いられている。また、どこからどこまでを類似と見なすか、すなわちしきい値の評価法についても研究がなされている。本研究では、集団意思決定問題におけるベクトル類似度として、シグモイド関数を応用する評価法を提案し、さらに、評価行列の直交性から類似度のしきい値の与え方についても考察した。 本年度の研究は、(1)優越型、劣等型意思決定機構の数学的処理の分析を行った。とくに、ネットワーク構造からみた階層の二面性の分析と意思決定過程の数学的処理法の解決について検討した。その結果、シグモイド関数を導入することにより、優越型と劣等型意思決定機構の数学的な最適解を見つけることが可能になった。また、「好き-嫌い」、「愉快-不快」などの心理要因に基づく双対な比較の要素決定の確率や数値の割り付け法についてアンケート調査による検討を行い、(2)心理の裏表から評価できる新しい意思決定機能を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究成果をまとめ、国際学会で論文発表を行った際の質問やコメントを分析した結果、「おおむね順調に進展している」と自己判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究として、(1)優越、劣等型手法の融合と不正3要素のリスクと原因と基盤とした意思決定過程の構築、(2)新たに比較行列の重み算出演算法の確率と優越、劣等型意思決定の融合、最適化問題における最大リスクの抽出法の確率し、リスク原因を要素とする評価関数の構成と「予防と発見」の応用について検討する予定である。
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