2012 Fiscal Year Annual Research Report
地震時における河川堤防の機能維持を目的とした環境共生型強化技術に関する研究
Project/Area Number |
22510198
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
規矩 大義 関東学院大学, 工学部, 教授 (70251759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 英男 富山大学, その他の研究科, 教授 (30134993)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 河川堤防 / 耐震性 / 支持力 / 地盤改良 / 基礎 |
Research Abstract |
本年度は,地震時の堤防の機能強化策として選定した「コニカルマット」の地盤改良(支持力増加)効果を定量的に評価するため,その支持力増加の力学的メカニズムを明らかにするための実験的検討を行った。その結果,コニカルマットの「コマ」部の形状に起因する地盤の拘束効果と不織布によるシートの引張抵抗に期待したハンモック効果が相乗して,地盤の支持力増加と変形抑止に寄与していることを実験的に確かめた。 具体的には,鋼製の小型土槽に相対密度を管理した模型地盤を作成し,その地盤上にコニカルマットを敷設した後,一軸圧縮試験機を改良した載荷装置によって鉛直載荷を行った。不織布によるシートがある場合,ない場合,さらにシート部に使用している不織布の引張強度(目の粗さ)を変えることで,織布の引張抵抗力が沈下抑制効果にどの程度影響を与えるかを検討した。結果として,コニカルマットを敷設した地盤では,コマ部の地盤の拘束効果によって支持力が約2~4割増加し,加えて不織布の引張強度を高めることで,通常の織布に対して,さらに3割程度の支持力増加が見込める結果となった。 寸法効果を考慮するために,長さ500mm×幅100mm×高さ180mmの中型土槽にコニカルマットを敷設した模型地盤を作成し,載荷試験を行った。支持力の増加傾向は小型土槽の実験と調和するものであったが,前面アクリル板を通して,すべり線の発生と進展の状況を観察した。その結果,コマ型基礎部の形状による荷重分散効果が確認できたほか,すべり線が深く進展し,受働崩壊角も増加してくることが見て取れた。これらの結果から,支持力増加のメカニズムは,地盤の密実化,拘束効果,内部摩擦角の増加,シート部につけられたコマのせん断抵抗とハンモック効果が複合的に作用したものであると結論付けた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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