2012 Fiscal Year Annual Research Report
バクテリアの生育に必須な「外来遺伝子群抑制システム」の解析
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22510204
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
加藤 潤一 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (10194820)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | rRNA / プロセッシング / 大腸菌 / 必須遺伝子 |
Research Abstract |
大腸菌の機能未知必須遺伝子yqgFについては、これまでholliday構造の解離に働くRuvCと立体構造の相同性が高いことが報告されており、我々の研究からもRuvCの活性部位に対応するYqgFのアミノ酸残基が、生育に必須な機能に重要であることが確認されていた。我々はyqgF温度感受性変異株を単離して、yqgFが転写終結に関与するrho、nusAと機能的に関連することを遺伝学的に示し、また実際にyqgF温度感受性変異株では遺伝子内または上流に存在するRho依存性終結配列で野生株とは異なり転写終結が起こることを明らかにしてきた。 YqgFの転写終結への関与のメカニズムについては、バクテリアにおける翻訳と転写の直接的、機能的な関連から、YqgFがリボソームの機能に関与する可能性を考え、yqgF温度感受性変異株におけるrRNAについて調べたところ、16S rRNAのプロセッシングが不完全な前駆体(pre-16SrRNA)が蓄積していることがわかった。単離したpre-16S rRNAは精製したYqgFによりin vitroでプロセッシングされなかったが、pre-16S rRNAを含むリボソーム画分を用いるとプロセッシングされることがわかり、YqgFは16S rRNAのプロセッシングに必須なRNaseであることが明らかになった。また変異型YqgFを精製して同様に調べたところ、プロセッシング活性が欠損していることがわかった。切断部位については5’RACE, 3’RACE法により決定した結果、これまでRNase Eが切断すると考えられてきた5’側の部位であることがわかった。16S rRNAがプロセッシングされない場合には、リボソームのS1タンパク質が減少することがわかり、翻訳開始が正常に起こらないことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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