2010 Fiscal Year Annual Research Report
T-DNAラインの物性フェノーム解析によるシロイヌナズナのゲノム機能解明
Project/Area Number |
22510205
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
保尊 隆享 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70135771)
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Keywords | ゲノム / 植物 / 物性 |
Research Abstract |
ABRCより3回に分けて提供されたシロイヌナズナ純系T-DNA挿入ラインを対象として、芽ばえの物性を形質指標とするフェノーム解析を実施した。先行研究(平成17~19年度基盤研究(C))で確立したプロトコールにしたがって、24穴ウェルを用いて各ラインの芽ばえを効率的に生育させ、荷重-伸び解析法と応力緩和法を連続的に適用するプログラムにより、引っ張り試験機を用いて各々の胚軸の物性を解析した。本研究に用いた純系T-DNA挿入ラインには、発芽能力が全くないか非常に低い系統や、生育初期に芽ばえが枯死してしまう系統が予想外に多く含まれており、物性の解析を行うのに十分な数の測定データが実際に得られたラインは、全体の半分程度に留まった。発芽率の低さや生育状況の悪さが偶発的な要因によるのかどうかをチェックするため、実験は2回ずつ独立に行ったが、状態が悪い系統の生育状況はほとんど改善しなかった。したがって、それらのラインの物性解析は不可能と判断した。また、今年度の後半からは、解析効率を上げるため、荷重-伸び解析法と応力緩和法で得られる5種の物性パラメータのうち、全伸展性の解析に集中するようにプロトコールを変更した。現在までに胚軸の成長と全伸展性に関する解析が終了したラインを見ると、成長量に顕著な変化を示したラインは少なかったが、伸展性にはかなりの割合で変化が見られ、本研究の目的である物性を形質指標とするフェノーム解析の有効性が支持された。また、2回の独立した解析結果はお互いによく一致しており、結果の再現性が高いことも示された。
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Research Products
(2 results)