2012 Fiscal Year Annual Research Report
T-DNAラインの物性フェノーム解析によるシロイヌナズナのゲノム機能解明
Project/Area Number |
22510205
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
保尊 隆享 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70135771)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ゲノム / 植物 |
Research Abstract |
シロイヌナズナ純系T-DNA挿入ラインを対象として、芽ばえの物性を形質指標とするフェノーム解析を実施した。4つの種子セット(ABRC CS27941、CS27942、CS27951、CS27952)の構成ラインをSALK No.に沿って選択する網羅的なアプローチと、物性変化を生ずる可能性が高い遺伝子のラインを対象とした選択的なアプローチの2つを併用した。前者のアプローチにより、従来の知見では物性制御に直接関与しないと思われていた新規遺伝子が複数同定された。ただし、これらのラインの多くでは成長形質には明瞭な変化がなかった。そこで、培養条件を変更して同様の解析を行ったところ、白色光下あるいは浸透ストレス条件下ではより高頻度で成長形質の変化が見られることがわかった。すなわち、本研究での基本的な培養条件である暗所、貧栄養下では、成長形質や物性がより安定的に制御されていることが明らかになった。一方、後者の解析の結果、予想通り、細胞壁代謝、細胞骨格の構築と機能、あるいは細胞膜の機能に関わる遺伝子に関するラインでは、かなりの割合で物性が変化しており、これらの遺伝子が物性制御に関わることが明瞭に示された。また、重金属の取り込みや輸送・解毒に関与する遺伝子のラインでも、高頻度で物性や成長形質の変化が認められた。このように、本研究の結果、成長調節や環境応答に関わる既知の遺伝子の機能が検証されるとともに、物性制御を通してこれらの過程に影響する新規遺伝子群の存在が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)