2012 Fiscal Year Annual Research Report
絶対量計測に基づく比較プロテオミクスによる生体内代謝経路の制御機構の解明
Project/Area Number |
22510207
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
紀藤 圭治 明治大学, 農学部, 講師 (40345632)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 比較プロテオミクス / 質量分析 / 出芽酵母 / 代謝経路 |
Research Abstract |
Saccharomycetaceae科に属する8種の酵母について、グルコース、グリセロール、酢酸、エタノールを炭素源としたときの増速速度を系統的に調べた。グルコース培地では、調べた8種の酵母の増殖速度の差異は1~1.5倍程度であった。一方で、呼吸によるエネルギー産生に依存する炭素源であるグリセロール、酢酸、またはエタノール培地では、S. cerevisiaeおよび同属の3種の酵母のほうが属の異なる4種の酵母より増殖速度が2~3倍遅かった。近縁種どうしで増殖の呼吸依存性に系統的な違いが確認された。 次に、S. cerevisiaeならびに同属の酵母1種(S. mikatae)と属の異なる酵母(K. waltii)について、グルコースまたはグリセロールを炭素源としたときのタンパク質発現量の差異を、LC-MS/MSにより比較解析した。グリセロールを炭素源としときにK. waltiiにおいて、TCA回路、酸化的リン酸化、グリオキシル酸回路、補酵素の合成、脂肪酸代謝などに関わる代謝酵素群の発現量が増加していた。また、酸化ストレス応答、ミトコンドリアタンパク質輸送に関わるタンパク質群においても発現量の増加がみられた。増殖の呼吸依存性が高い種において、呼吸代謝やミトコンドリア機能の亢進のみならず、その結果生じる酸化ストレスへの耐性も向上していることが示された。 また種が分岐する過程で生じた約450ペアの重複遺伝子について、S. cerevisiaeとK. waltiiで発現量を比較した。発現量が高くなおかつ重複遺伝子間で進化速度の遅い遺伝子は、遺伝子重複が生じたS. cerevisiaeでのタンパク質発現量がK. waltiiの発現量の約半分であった。S. cerevisiaeは遺伝子重複の過程で発現量の負荷を各遺伝子に分散することで進化を遂げてきた可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)