2012 Fiscal Year Annual Research Report
老化関連遺伝素因が健康長寿に及ぼす影響:老化表現型に関するゲノム疫学研究基盤整備
Project/Area Number |
22510211
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神出 計 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80393239)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樂木 宏実 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20252679)
勝谷 友宏 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30311757)
大石 充 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50335345)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 健康長寿 / 遺伝素因 / 生活習慣病 / ゲノム疫学研究 / 老化関連疾患 |
Research Abstract |
加齢は多くの病気の最大の発症要因である。本研究は、老化や長寿に関連すると考えられる遺伝子の遺伝素因(多型・変異)が、健康長寿や虚弱性(frailty)、高血圧、糖尿病、動脈硬化症といった生活習慣病に及ぼす影響を明らかにし、疾病の病態解明やゲノム創薬に繋げることを目的としている。 本年度は本研究課題の核となる高齢者コホート研究(関西健康長寿研究)を進めた。本研究は100歳、90歳、80歳、70歳の都市部・山間部在住の高齢者計1500名程度を対象に、遺伝素因、血圧やその他の生活習慣病の状態、動脈硬化度、肺機能といった医学的側面、心理学的側面、口腔内衛生状態といった多面的に健康長寿に関わる要因を検討する我が国でも初めての高齢者コホート研究である。22年度にこの研究の倫理審査を申請し、承認され、研究を開始した。都市部として兵庫県伊丹市ならびに第一次産業が盛んな山間部の朝来市の一般住民を対象にコホートを開始し、本年度は主に90歳前後100名以上の調査を行い全年代の登録をほぼ完了した。本研究課題の成果の一つとして健康長寿研究の対象者において、心筋梗塞など冠動脈疾患(CAD)のリスク遺伝子である染色体9p21領域ANRILの遺伝子多型とANRIL遺伝子の発現を解析した。CADのリスクアレルを有するヒトではANRILの発現が低下しており、また頸動脈硬化のある群では有意にANRIL遺伝子発現が低下していたことからCADとの関連メカニズムがわかっていなかったANRIL遺伝子のヒトでの動脈硬化への関与の機序を証明し発表した (Congrains A, et al. Atherosclerosis 2012) 。本ANRIL遺伝子は高齢者の虚弱(frailty)への関与も指摘されており本研究は長寿関連遺伝子の遺伝素因が、心血管病の発症・進展と関連している証拠となる知見である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(7 results)