2012 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類胚におけるエピゲノム制御のシステムレベルでの解析
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22510220
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
熊木 勇一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50455341)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / DNAメチル化 / ヒストン修飾 / システムバイオロジー / バイオインフォマティクス / エピゲノム |
Research Abstract |
ゲノムDNAのメチル化は、エピジェネティックな遺伝子発現制御システムであり、発生や分化に代表される重要な生命現象や疾病への関与が明らかになりつつある。このゲノムDNAのメチル化により染色体における遺伝子発現制御は変化し、遺伝子の発現・制御のネットワークは大きな影響を受けている。したがって遺伝子の発現・制御のネットワークを明らかにするためには、発生・分化といった細胞の状態変化時におけるゲノムDNAのメチル化の役割をゲノムワイドに調べる必要があり、本研究ではエピジェネティックな遺伝子発現制御ネットワークのシステムを理解することを目的とする。 そのために前年度までに取得したES細胞、中胚葉系細胞、栄養膜幹細胞の3種類の細胞の、3つのDNAメチル化酵素を欠損しDNAメチル化が存在しない細胞(TKO細胞)とそれぞれの野生株細胞について、遺伝子発現及びヒストンH3 lysine 4残基のジメチル化(H3K4me2)、lysine 27残基のトリメチル化(H3K27me3)、lysine 9残基のジメチル化(H3K9me2)の3種類のヒストン修飾のChIP-chip法によるゲノムワイドデータについて、引き続きバイオインフォマティクスによる解析を行った。その結果、前年度までに明らかにした点に加えて、1. DNAメチル化のH3K27me3に対する影響は、特に転写開始点の上流領域で大きく異ること、2. 栄養膜幹細胞においては、X染色体におけるエピジェネティック制御がES細胞、中胚葉系細胞と大きく異なっていることを明らかにした。 これらの研究成果は現在論文の投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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