2011 Fiscal Year Annual Research Report
植物塩基由来の新規抗腫瘍薬リード化合物の探索と創製研究
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22510224
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
北島 満里子 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (60195261)
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Keywords | アルカロイド / インドール / コルヒチン / 誘導体合成 / 構造活性相関 / プロドラッグ / 構造解析 / 細胞毒性 |
Research Abstract |
1.ゲルセミウム属植物含有アルカロイドを基盤とした新規抗腫瘍薬リード化合物の探索と創製研究:腫瘍細胞に対する毒性作用が認められたSempervirineの活性増強を目指した誘導体の全合成研究を行い、鍵中間体を合成することができた。また、ゲルセミウムアルカロイドの全合成研究を行った。 2.コルヒチンを基盤とした新規抗腫瘍薬リード化合物の探索と創製研究:Colchicineの7位窒素原子上の置換基に関する各種誘導体を合成し、腫瘍細胞に対する活性評価を行った。また、腫瘍細胞選択性の向上を目指し、pro-drug化を検討した。腫瘍細胞に特異的な低酸素環境と酵素の二段階の作用により活性化されるpro-pro_drug化合物を設計し、まず、モデル化合物を合成した。続いてモデル化合物において目的の開裂反応が進行することを確認した。続いて、pro-pro-drug化合物の合成を行っている。一方、ユリ科Sandersonia属植物の成分探索を行い、新規アルカロイドMetacolchicineを見出した。本化合物は通常のコルヒチノイドと比べ一炭素多い特異な構造を有している。 3.新規抗腫瘍性アルカロイドの取得を目指してアカネ科植物の含有成分の精査を行い、数種の新規インドールアルカロイドを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究実施計画を概ね遂行できた。ゲルセミウムアルカロイドを基盤とした研究においては、誘導体合成を完了するまでには至らなかったが、重要鍵中間体を合成することができた。コルヒチンを基盤とした研究においては、pro-pro-drugモデル化合物を合成し目的の開裂反応が進行することを確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
ゲルセミウムアルカロイドを基盤とした研究においては、誘導体合成を達成し、活性評価と更なる構造活性相関研究により、新規抗腫瘍薬リード化合物の発見を目指す。また、活性アルカロイドの全合成による供給法の確立を目指し検討を行う。コルヒチンを基盤とした研究においては、引き続き、活性化合物の構造最適化の検討を行うとともに、活性化合物を用いたpro-pro-drug化による腫瘍細胞高選択的な化合物の取得を行い、新規抗腫瘍薬リード化合物の創製を目指す。
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Research Products
(11 results)