2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22510258
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
友常 勉 東京外国語大学, 国際日本研究センター, 准教授 (20513261)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 伝統文化 / 地域文化 / 文化資源 |
Research Abstract |
本研究の目的は、被差別部落の門付け芸である「阿波木偶箱廻し」とスペイン・バスク地方の被差別民アゴテ出身の彫刻家・サビエル・サンチョテナの調査を主要な対象として、伝統文化を現代化する試みが地域社会の活性化に与える影響を考察することである。本年度は、徳島県の門付け・阿波木偶箱廻しの基礎史資料を分析し、最終報告書提出の準備を整えた。また、芸能文化の淵源とその現代化の試みにかかわって、猿楽関係の図書、若松孝二の初期映像作品の収集をおこなった。さらに、研究成果を学内外に還元するため、二つのワークショップを開催した(能楽師・槻宅聡氏による能楽のワークショップ、中上健次による文学を通した伝統文化の再生の試みをめぐる、和光大学・山本ひろ子氏講演会)。スペイン・バスク地方の被差別民アゴテとアゴテ出身の彫刻家サビエル・サンチョテナの調査は論文化した。さらに最終年度は、これまでの研究を南アジアのダリトの状況と比較する必要性を見出したため、インド・プネー・プネー大学での講演「近代部落問題について」と、プネー市内のダリト文化運動の調査を行った(平成24年度11月16日~26日)。これらの調査成果は、友常「バスク、アゴテ、ゲルニカ、フクシマーーサビエル・サンチョテナの作品と思想」(『東京外国語大学論集』84号(2012年5月)に反映された。さらに「仮面・芸能・被差別民の詩学――書評・乾武俊『能面以前 その基層への往還』(私家版2012年)」(『部落解放研究』195号、2012年7月)として発表した。さらに、「和歌浦・仮面フォーラム 芸能と仮面のむこうがわへ」(乾武俊・山本ひろ子成城寺子屋プロデュース、2013年3月2日・3日)において、報告「『能面以前』かく読めり」、および「ダリト解放運動と部落解放運動との対話」(「靖国・天皇制問題情報センター全国活動者会議、2012年11月26日)として報告した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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