2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22510261
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
大野 泉 政策研究大学院大学, 国際開発戦略研究センター, 教授 (20397102)
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Keywords | アフリカ / 産業開発 / ODA / 国際援助比較 / 援助・地域協力 |
Research Abstract |
本研究は、アフリカの自立的な経済発展のために有効な援助アプローチを検討する目的で、アフリカ支援を重視している欧米ドナー、及び東アジアへの援助経験を活かして近年アフリカ支援を強化している日本を対象に、産業開発支援の国際援助比較を行うものである。 今年度は第二年次として、(1)第一年次に収集した情報の分析(米国とベトナムで実施した現地調査結果の検討・分析等)、(2)アフリカ事例分析として、エチオピアの産業開発支援に関する分析(JICAとの連携で現地情報を収集、エチオピア人研究者との勉強会等)、(3)欧米諸国の産業開発支援について、英国・ドイツを対象とした現地調査の実施に取り組んだ。 具体的には、次のとおり、専門家・実務家との勉強会および現地調査を実施した。 ・アフリカ産業戦略勉強会を5回開催し、うち1回はエチオピア人研究者やJICA関係者の参加のもと、エチオピアに焦点をあてた事例分析・意見交換を実施した。 ・現地調査は英国とドイツで実施した。両国の国際開発政策のうち、特に産業開発支援や官民連携の取組みを中心に情報収集・ヒアリングを行った。 これらの活動の成果を各種雑誌・出版物で発表するとともに、2011年5月に韓国(ソウル)で開催されたアジアと欧米ドナーによる援助比較をテーマとしたセミナーに参加し(招聘)、日本及び東アジア型の産業開発支援アプローチをテーマに発表を行った。また、中国のアフリカ援助をテーマとした研究会でのシンポジウムでも発表した。 なお、日本と欧米ドナーの成長支援アプローチの比較に関する英文書籍の出版について、Routledge社との契約締結にいたった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地調査、アフリカ産業開発戦略勉強会の開催、内外のシンポジウム等での発表、各種論文発表等、ほぼ当初計画したとおりに進んでいる。また、本調査の取組みについては韓国や中国といったアジア諸国の研究者からも関心が示されている。
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Strategy for Future Research Activity |
Routledge社との契約締結にいたったので、今後は、研究協力者、および現地調査や勉強会を通じて問題意識を共有してきたアジア、アフリカの専門家等と連携して研究成果のとりまとめ、発信にむけた取組みも検討していきたい。
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Research Products
(6 results)