2010 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ半乾燥地域社会の複合的「なりわい」とその現代的特質に関する研究
Project/Area Number |
22510280
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
石山 俊 総合地球環境学研究所, 研究部, プロジェクト研究員 (10508865)
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Keywords | サハラ南縁 / 半乾燥地 / なりわい / 穀物農業 / 家畜 / 漁労 / 氾濫原 / 環境変動 |
Research Abstract |
研究対象地域は、最近30年大きな変化を余儀なくされている。その背景には、降雨の減少という環境変動と地域経済体制の大きな変革がある。こうした状況のなかで穀物農業を中心としてきた地域住民の「なりわい」変化と多様化をフィールド調査から明らかにすることは、現代のサハラ南縁半乾燥地社会を理解するうえで重要な点である。平成22年度の研究活動は、文献調査と野外調査を中心におこなった。文献調査は、チャド湖周辺の穀物農業社会、ニジェール川沿岸の穀物農業社会の氾濫原利用、家畜飼育、淡水漁労、乾季の賃労働に関する研究をおこなった。 フィールド調査では、ブルキナ・ファソの穀物農業社会を対象にして、穀物収穫量の調査、家畜の保有頭数、農閑期の淡水漁業、農閑期の賃労働に関して直接観察および聞き取り調査をおこなった。またこれらの項目に関する短期的歴史変化に関する聞き取り調査もおこなった。 文献調査と現地調査の他には、研究会および国際ワークショップに参加し(国立民族学博物館共同研究「アジア・アフリカ地域社会における〈デモクラシー〉の人類学-参加・運動・ガバナンス」、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究会「歴史的観点から見たサハラ以南アフリカの農業と文化」、科研基盤(S)「牧畜文化解析によるアフロ・ユーラシア内陸乾燥地文明とその現代的動態の研究)研究発表をし、本研究のアイデアおよび今後の発展について議論をした。
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