2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22510283
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Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
石黒 久仁子 文京学院大学, 外国語学部, 助教 (90573915)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | ジェンダー / マネジメント / キャリア開発 / 国際比較 / ライフコース / 人的資源管理 / 雇用管理 / 経済・労働 |
Research Abstract |
本研究は、日本企業における女性社員のマネジメント層への進出の遅さを、日本企業・外資系企業・外国企業の人事管理制度と女性の経験を中心に比較分析・考察することを目的とした。初年度は諸外国における女性と雇用、キャリア形成に関する先行研究のレビューと外資系企業の人事担当者へのヒヤリングを並行して実施した。2年目はフランス調査を中心に研究を実施した。フランスでは合計3社6名の女性管理職と、その他2名の女性に対してライフヒストリーのアプローチを用いたインタビュー調査を実施した。最終年度の本年度は、前年までの研究を基に、日本とフランス企業の事例を比較分析し成果を発表した。フランスと日本では、1)男性を中心とする確固とした政治・経済システムが築かれており、性別役割分業やジェンダー規範に対する意識が今だに社会に残っている、2)学歴や家族的背景が就職とその後の昇進に決定的な役割を果たし、マネジメントや専門分野(理工系、法学など)を学ぶ女性が男性と比較して少ないことから、結果的に管理職層候補者となる女性の数が限られてしまう(この点はフランスにおいて特に強い影響がみられた)などの類似点があった。一方、国家レベルの女性施策、企業の女性活用の推進、女性自身の自律的キャリア形成の意識の3点で、近年のフランスは大きな変化を示し、将来女性の活躍が日本に比べ大きく進展する可能性が見出された。日本においてマネジメントとジェンダーの問題をより広い視点からとらえ、女性の活躍を様々な角度から更に推進することが急務であることが確認された。以上の研究結果を中心に、本研究期間中に学会7回(H.24年度5回、招待講演3回、日・英・米の社会学・経営学学会中心)、査読論文2本(H.24年度1本)、Book chapters 2本(H.24年度1本)の成果を発表し、今後も研究を基に継続的に論文・学会での発表を続けていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)