2012 Fiscal Year Annual Research Report
戦後沖縄における女性の労働に関する一考察-労働力移動の視点から-
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22510294
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Research Institution | Tsuda College |
Principal Investigator |
水谷 明子 津田塾大学, 付置研究所, 研究員 (60360129)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ジェンダー / 女性史 / 労働 / 移動 / 国際関係 / 東アジア / 沖縄戦 |
Research Abstract |
(1)沖縄戦前後の沖縄で発行された新聞資料、沖縄県公文書館において収集が進められてきた米軍政および米国民政府資料、琉球政府の資料・統計、沖縄本島・離島の各市町村史などで記録されてきた証言・個人史などから、女性の労働・移動に関する項目を抽出し地域ごとに整理する作業を進めた。公文書・統計・報道・回想など、資料群ごとの特性に着目しつつ、参照・考察し、この時期の沖縄における女性の労働・労働力移動の研究史の整理を行った。 (2)文献資料を補足し、文字化されにくい女性の体験・感想・生活認識を、生活空間の中で記録するために、八重山諸島において聞き取りおよび文献資料の調査を行った。当時の各島々の状況や個人の体験について、労働・移動の実態だけでなく、生活状態、経済状態の認識との対応、労働や生活における相互協力や共同性、沖縄における諸制度の変化、宗教・風俗からの影響、戦前の移民・出稼ぎ、戦争の体験、他の地域との関係など、多方面より検討し、整理した。また、戦前戦後を通して、沖縄の女性の労働を取り巻く環境、移動を生じさせる要因、生活認識、価値観などについても考察した。体験者の体調により、聞き取り調査が困難な場合もあったため、個人史・回想記録など、個人資料の収集を行い、整理した。 (3)(1)~(2)の作業を通して、戦後沖縄における女性を取り巻く政治・経済研究、女性史研究の再検討を行った。現在、戦前戦後を通して、沖縄における経済構造の変化、女性労働・労働力移動の特徴について、特に八重山諸島の実態に焦点を当て、論文を執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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