2011 Fiscal Year Annual Research Report
女性医師の専門分野別勤務形態の特徴とキャリア継続への可能性の検討
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22510295
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
川瀬 和美 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50287306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 幸世 東京大学, 医学部付属病院, 准教授 (70301819)
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Keywords | 女性医師 / ワークライフバランス |
Research Abstract |
現在国家試験合格者の3人に一人が女性だが、年代別にみた場合その数は30代をピークにして以降急激に減少する。これは一旦現場から離れそのまま復職を諦めた女性医師が数多くいることを示唆している。特に大学病院勤務の女性医師においては診療科を問わず,30代以降離職する割合が多く、問題となっている。 現在女性医師の専門科選択をみると、診療科による偏在がみられ、皮膚科、眼科、小児科、麻酔科、産婦人科などの女性の割合が多く、こうした診療科において女性医師の離職率が高ければ、医師の不足が顕著となる。一方、医師不足が叫ばれ、特に外科においては医師数の減少率が最大で、入局者数をみても減少が顕著に見られている。このような科においては、女性医師の専門科選択及び勤務継続が絶対的に必要な状況である。また、性差医療の観点より近年様々な分野で女性医師が要望されており、現在女性医師の割合が少ない分野でも今後ますます女性医師が活躍する必要があり、様々な観点から、女性医師が補助的な役割でなく、実戦力として活躍し続ける必要性が増している。 平成23年度は(1)現場での診療専門分野においての問題点などを明らかにすべく、平成22年に主任研究者の所属する学内でワークライフバランスに関するアンケート調査を実施したが、同様のアンケート調査を分担研究者の所属する学内で実施した。(2)主任研究者の所属する学内で全診療科の医局長と面談形式のアンケートを施行し、女性医師支援やワークライフバランスにに関する具体的支援策を調査検討した。また、(3)わが国での女性医師のキャリアやワークライフバランスへの認識を明らかにするために日本と米国、香港との3カ国の女性外科医を対象にアンケート調査を実施した。この結果は平成23年8月万国外科学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
いくつかの調査を行い、問題点が徐々に絞られてきている。さらに、国際的にネットワークを作成しつつあり、今後の展開も期待できる。しかし、平成23年度に行った調査のまとめが遅れており、当初の計画以上の進展もあるが、全体的にはやや遅れているといわざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究のまとめと論文化をはかる。国際的なつながりができつつあり、今後の調査の見込みもあるため、発展できるところは本年度中に発展させて今後の研究に繋げて行く。
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