2012 Fiscal Year Annual Research Report
解剖生理学の進展とヘレニズム期の人間観の展開をめぐる思想文化史的研究
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22520002
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
今井 正浩 弘前大学, 人文学部, 教授 (80281913)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 解剖生理学 / 初期ヘレニズム医学 / アリストテレス / ヒポクラテス医学派 / 脳中心説 / 心臓中心説 |
Research Abstract |
本研究の目的は,前5世紀に経験科学としての基礎を確立したギリシア医学が,前3世紀以降に,解剖生理学の進展にともなって人体の科学へと展開していくプロセスをとおして,ヘレニズム期の人間観の展開にどのような影響をおよぼしたかという問題について,古典ギリシア語・ラテン語の文献資料にもとづいて,思想文化史的観点に立って,実証的に解明していくことにあった. 本研究の最終年度にあたる平成24年度においては,第一年目・第二年目の研究成果をふまえつつ,研究の範囲をギリシア古典期からヘレニズム・ローマ期にかけて,数多くの医学者たちや哲学者たちの間でくりひろげられてきた人体の中枢器官をめぐる論争史に広げた. とくに心臓中心説の最有力の支持者の一人として,ストア派等に大きな影響を与えたとされるアリストテレスの生理学理論に焦点をあてつつ,この哲学者の心臓中心説を支持する議論が,ヒポクラテス医学派における脳中心説の伝統を主要な批判のターゲットの一つにしているという事実を文献学的考察をとおして明らかにした.その成果の一端については,英文の学術論文としてまとめて,Historia Scientiarum: International Journal of the History of Science Society of Japan,Vol.22-1(2012) に発表した. また,ヘロピロスとともに,初期ヘレニズム医学を代表する医学者エラシストラトスの人体モデルが,ヒポクラテス医学派の脳中心主義の伝統をふまえて確立されたものであるということを,文献学的考察をとおして実証しようと試みた.その成果の一端は,近く英文の学術論文として,欧文の学術雑誌に投稿・発表する予定である. 以上が,本研究の最終年度にあたる平成24年度における研究実績である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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