2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22520028
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
岩熊 幸男 福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (10135600)
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Keywords | 12世紀 / 論理学諸学派 / 写本校訂 |
Research Abstract |
未入手の関連写本のマイクロフィルム等を入手し、各写本について詳細なdescriptionを行った。また、未読のテキスト多数についてtranscription(予備的解読)を行った。さらに、海外出張のさいに、デンマーク王立図書館およびケンブリッジ各カレッジ図書館にて、関連写本の閲覧・研究をした。ケンブリッジでは、さらに、トリニティ・カレッジのJohn Marenbonと有益な意見と資料の交換をすることを得た。以上の諸成果は逐次サイトのページとして記録した。 コペンハーゲン学会で、本研究の目的の一つであるAlbricani学派について発表した。また、この発表への準備として、1130-1200間に書かれた論理学書のなかで、各論理学者名への言及を網羅した資料を完成した(http://ww.s.fpu.ac.jp/iwakuma/Papers/MastersII.pdf)。12世紀後半の論理学諸学派に関して、今後の研究への基礎資料となることを期したものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記「研究実績の概要」欄に示したように、当初の予定どおりの研究成果を挙げた。
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Strategy for Future Research Activity |
2012年6月にジュネーヴで開催が予定されている国際学会に向けて、12世紀初頭の二大論理学派(William of ChampeauxとPeter Abelardを中心人物とする)についての発表を準備している。この過程で、アリストテレス三段論法論のラテン中世世界への導入に関する新知見を得つつあるところである。
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Research Products
(2 results)