2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520029
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
小林 亜津子 北里大学, 一般教育部, 准教授 (00383555)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 常二 近畿大学, 経営学部, 准教授 (70398501)
|
Keywords | 組織倫理 / 経営倫理 / 医療倫理 |
Research Abstract |
前年度より収集した事例をふまえて、医療機関とそのステイクホルダー(患者、地域社会、医師、看護師、運営団体など)との間に発生している倫理的ジレンマを、「医療機関のビジネス倫理」の視点から列挙し、その命題集の作成に入った。 前年度から引き続き、経営倫理実践研究センター(日本経営倫理学会の企業向け教育機関)の会員企業の協力を得て毎月面談を実施し、企業におけるコンプライアンス推進システムや倫理マインド養成のための研修手法の事例を収集した。 2011年2月には、近畿大学東大阪キャンパスにて、医療機器メーカーの部長を招き、研究協力者とともに、医療経営に関する事例収集という観点からインタビュー調査を行なった。病院経営については、文献からしか情報を得ていなかったため、直接、病院経営者と交渉し、機器の販売を行なっている方に、病院の出入業者(ステイクホルダー)としての視点から、病院経営の実態、日常的に感じている倫理的ジレンマの事例等を聞くことができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「医療機関のビジネス倫理」の視点から収集した事例を検討し、さらに、インタビュー調査から実際の医療現場での倫理的ジレンマの実例を入手することができ、最終年度の成果物作成への展望が得られた。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度になる24年度は、医療機関の経営を圧迫する一因となっている医療過誤訴訟の研究者などにも研究発表をしてもらう機会を設け、「医療経営倫理」をテーマとしてワーキングペーパーの作成を計画している。 また、前年度までの成果および命題集をふまえて、医療機関の組織倫理上のジレンマを、医療機関に存在するステイクホルダー(患者、医師、看護師、地域社会、運営団体)への倫理的配慮という観点から捉えなおし、「医療経営倫理」の視点から論じた発表等を行なう予定である。
|
Research Products
(2 results)