2010 Fiscal Year Annual Research Report
技術者倫理教育における美徳育成論等の新動向調査および技術者倫理教材の建設的批判
Project/Area Number |
22520037
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
川北 晃司 東京工業高等専門学校, 一般教育科, 准教授 (30353254)
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Keywords | 技術者倫理教育 / 高等専門学校 / 倫理綱領 / スペースシャトル・チャレンジャー号 / 工学倫理 |
Research Abstract |
連携研究者(河村豊・浅野敬一・木村南・庄司良)による協力をえて,22年度中に3本の研究論文を作成し公表した. まず共著論文「技術者倫理授業(専攻科)報告および技術者倫理教育に関する改善意見」においては,「技術者倫理」2010年度授業(オムニバス形式)結果を踏まえ,また,高専卒業生に技術者倫理教育の要改善点を聞き取り(庄司良)してもらい,技術者倫理教育に関する改善方法を考察した. また,論文「日系三世オニヅカ宇宙飛行士のエピソードに学ぶ-工学倫理授業における新企画-」においては,スペースシャトル・チャレンジャー号乗組員だった日系人宇宙飛行士エリソン・オニヅカのエピソードを調査紹介し,技術者倫理の既存のビデオ教材(「チャレンジャー号73秒後の悲劇」イギリス,ブラスト!フィルム&JWMプロ2000年)を授業でよりよく活用する方法について考察した. さらに,論文「教育専門職の倫理綱領」においては,国内外の各種学協会の倫理綱領について比較検討し,技術者倫理を含めた職業倫理における美徳育成等の新動向を探り,建設的な改善提案も行った これら研究成果は,技術者倫理教育に関するユニークで具体的な分析および提案としての意義,重要性をもつものと信じられる.また,交付申請書に記載した「研究の目的」にもかなっている.すなわち本研究の目的とは,1)技術者倫理教育における日米の新動向を調査研究するとともに,2)最近の高専卒業生に技術者倫理教育の効果や要改善点を取材し,3)各種テキストおよびビデオ教材をより深く,批判的かつ発展的に活用できるような考察を展開することで,よりよい技術者倫理教育に貢献することであった.
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Research Products
(4 results)