2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520045
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古勝 隆一 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40303903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 直樹 千葉大学, 文学部, 准教授 (20449284)
嘉瀬 達男 小樽商科大学, 言語センター, 准教授 (80449537)
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Keywords | 余嘉錫 / 文献学 / 目録学 |
Research Abstract |
本研究計画では、中国近代の代表的文献学者である余嘉錫(1884-1956)に関する総合的な研究をおこない、それにより、古代から近代に至るまでの中国文献学を総括し、今日の文献学研究を反省することを目指している。本年度は、その初年度に当たり、具体的な計画の遂行方法について、議論を重ね、以下の4点について、実績を挙げることができた。 (1) 計画の遂行方法についての合意形成。本研究計画では、研究代表者と2名の研究分担者とともに、2名の研究協力者、1名の海外研究協力者を置くが、2010年6月、国内にいる5名のメンバー全員が集い、今後の研究計画の実施について議論を深めた。 (2) 『四庫提要辨証』の解読を開始した。役割分担を決め、具体的な作業を開始した。 (3) 2010年9月、2名のメンバーが、海外研究協力者の協力を得て、北京大学の中国古代史研究中心図書館に収められる余嘉錫の旧蔵書、「読已見書斎」の調査を行い、多くの知見を得た。 (4) 申請書に記入したとおり、ウェブサイト「中国近代文献学-余嘉錫の総合的研究」(http://yujiaxi.wordpress.com/)を開設した。今後とも、情報の更新や、さらなる内容の充実が必要であるが、初年度中にサイトを設け、情報発信ならびに学術交流の場を得ることができたことは、本年度における最大の成果であると考える。 以上の4点について、おおむね所期の計画通りに進行しており、順調に研究に着手することができたと考えている。
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