2012 Fiscal Year Annual Research Report
近現代タイにおける非政教分離的な宗教行政に関する総合的研究
Project/Area Number |
22520064
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
矢野 秀武 駒澤大学, 総合教育研究部, 准教授 (20422347)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 社会学 / 宗教学 / 政治学 / 東洋史 / 文化人類学 |
Research Abstract |
本研究は、現在でも世界の約三分の一の国が有している非政教分離型の政教関係について、その政策と実態を把握することを目的とし、具体的には東南アジアの仏教国タイに見られる宗教行政を事例として、その政策と実態把握をすることを目標として掲げている。初年は、宗教行政の「中心部」(国家仏教庁、文化省宗教局、教育省教育運営イノベーション開発課)に関する調査と資料収集を目的として調査を行い、2年目は、さらに宗教行政の「周辺部」(宮内庁、観光・スポーツ省、社会開発・人間安全保障省、文化省芸術局、保健省)の情報収集を目的とした調査を行った。 最終年度に当たる3年目においては、第1に不足している情報の収集、第2に3年間の研究のまとめとして、タイの宗教行政全体の見取り図を示す理論的考察を行うこと、第3にこれまで得た情報を社会還元していくことを行った。第1の成果である不足情報収集としては、宗教行政に関する歴史的変遷と法的背景に関する文書に注目し、教育省宗教局(後に文化省宗教局)発行の行政活動報告について、1951年から現在に至るまでの冊子を可能な限り入手し、分析を進めた。これらの資料分析により、初年度と昨年度の研究成果を歴史的な変遷の中に位置づけて理解することができるようになった。本年度の第2の成果である、まとめとなる理論的考察としては、これまで収集できた資料を基に、国家介入的な政教関係の近代という視点からタイの宗教行政をとらえ、さらに他国の政教関係を理解するための土台を提示することができた。本年度の第3の成果で研究成果の社会還元については、まずタイのマヒドン大学宗教学部で、タイ語による講義を行い、これまでの研究成果を現地研究者と共有した。さらに、日本の文化庁文化部宗務課『在留外国人の宗教事情に関する資料集 ―東南アジア・南アジア編―』 の一部を執筆担当し、これまでの成果の一部を公表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)
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[Book] 世界宗教事典2012
Author(s)
世界宗教百科事典編集委員会編
Total Pages
84-87, 560-561, 566-567
Publisher
丸善出版